問題集、参考書 お勧めの教材

中学生の英語長文問題~長文が解けるようになる3つのステップ~

~小学生、中学生のお子さんがいる保護者で、次のような悩みはないでしょうか?

英語の長文の問題集は、どれがいいの?

英語の長文問題を解けるようになりたい!

このブログでは、長男・次男の経験談より、この質問にお答えします。

本記事を書いた人

医師、英検準1級。国際学会にて、英語で討論する機会あり。

小学生の英語勉強法を研究

長男が小学5年生のときに、中学英語の先取り学習を始める

長男は、現在中学3年生になり、中学3年生までの英語(つまり高校受験英語)まで終了している。

長男は、定期テスト、模試を、試験勉強を全くしないで、90-95点をキープしている。

英語の長文問題集を選ぶときの注意点

英語の長文の問題集に関しては、色々な問題集が発売されています。

数ある問題集の中から、自分に合った問題集を選ぶのは、ちょっとした「こつ」が必要です。

なぜでしょうか?

それは、英語の長文の問題集は、基本的に中学3年生(受験生)だけを対象にしているからです。

それでは、なぜ3年生だけを対象にしているのでしょうか?

これには2つ理由があります。

1番目の理由としては、長文には色々な英文法が使われているため、中3までの英文法を習っていないと、長文問題が作れないということです。

中1、中2までの英文法でも、長文問題を作ることはできますが、長文そのものが非常に簡単な内容になってきます。

 

 2番目の理由は、そもそも中1、中2の段階では長文問題をあまり解かないということです。
 

中1、中2では主に英文法を学ぶことが主であり、受験を意識しないため、長文問題を解く必要がないのです。

だから、極端な話、中1、中2を対象にした長文問題を作っても、あまり需要がないということになります。

 

そのため、皆さんがインターネットにて「中学 英語長文問題集」のキーワードで、『長文問題のお勧めトップ5』などの記事を検索すると、その記事は中学3年生を対象にしていることになります。

逆の言い方をすると、中1、中2で長文問題を解こうと思っている中学生を対象とした、記事ではないのです。


「いや、中3(受験生)になってから、長文問題解くから、別にそれでもいいよ」

このような、声も聞こえてきます。

でも、中3になって、受験生を対象にした『長文問題のお勧めトップ5』などに掲載されている問題集を、いきなり始めるのはとても難しいです。

やはり、中1、中2レベルの長文問題を解いてから、中3を対象にした長文問題を解く方が、スムーズに勉強が進みます。

でも、問題点は中1、中2を対象とした長文の問題集が少なく、それに関する記事も少ないということです。

そのため、この記事では、通常の英語長文問題集に関する記事とは異なり、英語の長文問題を解く「こつ」を含めて、中1、中2のお子さんでも解くことができる、お勧めの問題集を紹介します。

英語長文問題の解く目的

まず、英語の長文問題集を紹介する前に、英語の長文問題を解くときには、その目的をはっきりさせましょう。

「目的」をはっきりさせるというのは、現在自分がどのレベルにいるのか、明らかにするということです。

そのレベルに応じて、英語の長文問題を選ばないといけないのです。

英語の長文問題をレベルは、以下の3つに分けられます。

レベル1 長文自体に慣れていない。

レベル2 英文法は分かっているが、英文法を使いこなせていない。

レベル3 英文法を使いこなせており、英文の読解を学びたい

それでは、一つ一つ解説していきましょう。

レベル1 長文自体に慣れていない。

例えば、次のような長文をご覧になってください。

I like soccer very much.
My friend likes soccer, too.
We played it together yesterday.
We enjoyed it very much.
I will play soccer tomorrow, too.

私はサッカーが好きです。
私の友達もサッカーが好きです。
私たちは、昨日一緒にサッカーしました。
私たちは、サッカーをとても楽しみました。
明日もサッカーをするつもりです

この各々の英文を、1文ずつ見ると、簡単なことが分かります。


英文も5文で、長文というほどではありません。



しかし、最初に英語の長文を学ぶときには、5文以上の英文を読むこと自体が難しいのです

それは、最初に英文法の勉強するときには、1~2文で勉強するため、5文以上英文が出てくると、難易度が上がります。

我が家も長男、次男ともに、最初に長文を読ませた時に、まず5文以上の壁にあたりました。

そのため、長文問題を解けるようになるためには、まずこの5文以上の英文を読んで長文に慣れることが、レベル1となります。

レベル2 英文法は分かっているが、英文法を使いこなせていない。

英文法を学ぶ時には、「不定詞」「比較級」「現在完了形」など、項目別に勉強します。

しかし、長文では色々な英文法がごちゃまぜに使用されます。

そのため、項目別に英文法を学んでも、長文ではどの英文法が使用されているかを見極めないといけないのです。

これが英語の長文を学び始めたときに、2番目にぶち当たる壁(レベル2)です。

そして、レベル2を突破するためには、各々の英文法をきちんと理解していないといけないのです。

ここで、各々の英文法を引き出しに例えて、説明します。

「不定詞」「比較級」「現在完了形」などの英文法を完全に理解しているのは、各々の引き出しがきれいに整理されている状態とします。

この状態だと、長文を読んだ時に「あっ、この英文は「不定詞」だから「不定詞」の引き出しを開こう」「次の、英文は「比較級」だから「比較級」の引き出しを開こう」とすることができるのです。

つまり、引き出しが整理されていると(英文法をきちんと理解していると)、どの引き出しを開くか(どの英文法を使うか)を訓練をスムーズにすることができるのです。

しかし、各々の英文法をきちんと理解していないとどうなるのでしょうか?

これは、引き出しの中がきちんと整理されていない状況になります。

こうなると、各々の引き出しが整理されていないので、「どの引き出しを開けば良いか?」を分からないです。

つまり、このような人は、英語の長文問題ができないのは、長文読解うんぬんというより、その前の段階である英文法がきちんと理解していないことが原因です。

そのため、このような状態の時には、長文問題に取り掛かるのではなく、まず英文法をきちんと理解することから始めないといけません。

③英文法を使いこなせており、英文の読解を学びたい

これがいわゆる皆さんがイメージしている「英語の読解」に関してだと思います。

これは、「英文法をきちんと理解している人」が、英語の長文問題を解くレベルです。

この状態になって、初めて「中学 英語長文問題集」のキーワードで、『長文問題のお勧めトップ5』などの記事を読んでも、役に立つようになるのです。


こんなこと気にしなくても、長文問題を解けるようになったよ!

そう、言われる保護者もいらっしゃると思います。

確かに、いきなりレベル3の問題集を解いても、ハイレベルな問題集でない限り、長文は解けるようになると思います。

ただ、長文の問題を解いている途中に、英文法が分からない箇所が出てきたら、その英文法の復習をしないといけないため、非常に効率の悪い勉強となります。

効率よく英語の勉強するためには、レベル1→レベル2→レベル3と段階を追わないといけないのです

実際に、長男にレベル3から長文問題の勉強をしようとしたところ、全く理解できませんでした。

英語の長文問題の「長さ」にも注目しよう!

さて、英語の長文を解く際には、もう一つ重要な要素があります。

それは、「英文の長さ」です。

英語長文と一口にいっても、かなり短いものから、本当に長いものまで様々あります。

このブログでは長文を分かりやすいように以下に分類しました。

超短文 5行
短文  10行
中文  15行
長文  20行以上

一般的に、英文法のレベルが高くなるにつれて(つまり学年が進むにつれ)、長文の長さが長くなります。


英語長文問題と解くときには、「レベル」と「長文」を組み合わせて考える必要があります。

「レベル1」では長文自体に慣れていないため、超短文(5行)、短文(10行)の英文問題で英文に慣れる必要があります。

「レベル2」の英文法を使いこなせていない状況では、短文(10行)、中文(15行)などのある程度の長さの英文を読むようになります。

さらに、「レベル3」の英文の読解を学びたいときには、長文(20行以上)を読まないと、読解力がつきません。

「レベル」と「英文の長さ」の関係を、まとめると以下のようになります。

レベル1 長文自体に慣れていない。               ⇒ 超短文(5行)、短文(10行)

レベル2 英文法は分かっているが、英文法を使いこなせていない。 ⇒ 短文(10行)、中文(15行)

レベル3 英文法を使いこなせており、英文の読解を学びたい    ⇒ 長文(20行以上)

レベル1、レベル2の問題集

英語の長文問題を効率良く解けるようになるためには、レベル1、レベル2の問題集をきちんと見極めることが重要です

レベル1→レベル2→レベル3と、きちんとステップアップすることにより、効率良く長文問題を解くことができます。

ただ、繰り返しますが、「英語長文問題集のお勧めTOP5」などの英語の長文問題を紹介した記事は、ほとんどレベル3を対象としたものばかりです。


そのため、この記事では、レベル1、レベル2をきちんと学べる問題集を紹介します。

中学英語完全攻略

対象レベル ー レベル1

英文の長さ - 超短文(5行)、短文(10行)

この問題集は「小学生・中学生 英語 お勧めの参考書・問題集~中級編」で紹介しました。

「それなのに、なぜ長文の問題集でも紹介するの?」と思われるかもしれませんが、長文問題にも役に立つ問題集です。

この問題集は、「小学生・中学生 英語 お勧めの参考書・問題集~中級編」で説明したように、「基本問題」「標準問題」「応用問題」から構成され、「応用問題」に長文問題が1つ含まれています。

この問題集は、英文法の項目別に分かれており、例えば「不定詞」の項目の長文問題には「不定詞」を使った英文が含まれています。


そのため、どの英文法が長文に出てくるか分かった状態で、英語の長文問題を解くため、レベル1の「長文に慣れる」という目的には、ピッタリの問題集となります。

各英文法の項目ごとに長文があるため、中1、中2でも長文問題を解くことができます。

我が家の長男と次男も、「中学英語完全攻略」の長文問題で、まず英文に慣れるところからスタートしました。

高校入試 とってもすっきり英語長文

対象レベル ー レベル2、レベル3

長文の長さ - 短文、中文、長文

この問題集の特徴は、ある一つの話題に対して、「Step 1」「Step 2」「Step 3」の3つのレベルの英文があることです。

「Step 1」は中1レベルの英文法で、10行ほどの短文です。

「Step 2」は中2レベルの英文法で、15行ほどの中文です。

「Step 3」は中3レベルの英文法で、20-25行ほどの長文となります。

例えば「都会と田舎」というテーマがあったとします。

「STEP1」では「都会と田舎と簡単な違い」に述べています。

「STEP2」では「STPE1に加えて、都会と田舎の違いに対する自分の考え」が付け加えられます。

「STEP3」では、「STEP1・2の内容に加えて、都会と田舎の違いにおける現在の問題点」というように、話が少しずつ膨らんでいきます。

この問題集の最大の特徴は、「学年ごとの英文法のみで英語の長文を解くことができる」ことです。

「中1の英語の勉強を終了したから、中1の英文法だけの長文を解きたい!」ということが可能です。


まとめますと、各々のステップで次のように使い分けます。

「STEP 1」「STEP 2」 - 「レベル2の英文法を使いこなすこと」

「STEP 3」      - 「レベル2の英文法を使いこなす」
             「レベル3の英文の読解」

通常の英語長文の問題集では、中3までの英文法を使って、長文が作られております。

そのため、レベル2の「英文法を使いこなす」ということをマスターするために、中3までの英文法を一気に使いこなさないといけないのです。

例えば、英文法の引き出しが、中1 10個、中2 10個、中3 10個の合計30個あったとします。

通常の英語長文の問題集では、レベル2の「英文法を使いこなす」ということをマスターするために、中1から中3までの30個の英文法の引き出しから、適切な引き出しを当てる必要があります。

これは、大変な作業になります。

しかし、この問題集使うと、「STEP1」では中1の10個の英文法の引き出しから、適切な引き出しを探すだけでよいのです。

そして「STEP2」で中2までの英文法の長文、「STEP3」で中3までの英文法長文と、徐々に使いこなせる英文法の引き出しを増やすことにより、効率良く「STEP2の英文法を使いこなす」ことができるようになります。

また中学3年生になる前でも、中1のときは「STEP 1」のみ、中2は「STEP 2」、中3は「STEP 3」と学年別に長文を勉強することができます。

まさに、お勧めの一冊と言えるでしょう。

どんどん読める中学英語長文

対象レベル ー レベル1

長文の長さ - 長文

この「どんどん読める 中学英語長文」は、現在までにNo1からNo4までの4冊出版されており、以下の内容になっております。

No1 中1レベル be動詞、一般動詞(現在形)

No2 中1レベル 一般動詞(過去形)、疑問詞、現在進行形

No3 中2レベル be動詞(過去形)、過去進行形、未来形

No4 中2レベル 比較

この問題集の特徴は、英文が20行以上の長文であるのに、簡単な英文法のみを使用しているということです。

通常中1レベルの英文法では、長い英文を作ることが難しいです。

おそらく、中1レベルでは英文法が基礎的なため、長い英文を作ることが難しいのだと思います。

しかし、例えばこの問題集のNo1では「中1 be動詞・一般動詞」などの中1の初めに習うレベルの英文法でも、20行以上の長文を勉強することができます。

つまり、「レベル1の長文に慣れる」時に、超短文(5行)、短文(10行)レベルの英文でなく、本当の長文(20行以上)の英文に慣れることができるのです。

この問題集は、すべてNo4まで出版されていますが、今後も続きが出版される予定です。

まとめ

本記事は、どうだったでしょうか?

英語の長文問題を解くときには、「レベル」と「長文の長さ」をきちんと整理して、勉強することが、分かって頂けたでしょうか?

我が家の長男も、インターネットで「英語長文のお勧めTOP5」などで紹介されている記事の問題集を使って、英語の長文を始めました。

しかし、しかし、最初に長文を解いた時に、あまりにも時間がかかってしまい、色々と試行錯誤した結果、本記事のような方法に変えました。


その結果、比較的スムーズに英語の長文をマスターすることができました。

英語の長文問題を解くときには、「レベル」と「長文の長さ」を整理して、勉強しよう。

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