中学生のお子さんがいる保護者で、次のような悩みはないでしょうか?
中1英語で「疑問詞」が難しい。
「疑問詞」で英語が苦手になった。
このブログでは、長男・次男の経験談より、この質問にお答えします。
本記事を書いた人
医師、英検準1級。国際学会にて、英語で討論する機会あり。
小学生の英語勉強法を研究
長男が小学5年生のときに、中学英語の先取り学習を始める
長男は、現在中学2年生になり、中学3年生までの英語(つまり高校受験英語)まで終了している。
長男は、定期テスト、模試を、試験勉強を全くしないで、90-95点をキープしている。
✓本記事の内容
中学1年生の英語で一番難しいのは、「疑問詞」の項目ではないでしょうか。
中1英語の「一般動詞」「be動詞」「現在進行形」「助動詞(can)」の項目は、それほど難しくはありません。
なぜなら、「中学英語(英文法)の勉強法~基本の極意教えます~」で示したように、「主語 + 動詞 + 目的語」に分解して考えると、「肯定文」の英文は作れるようになるからです。
「否定文」「疑問文」の作成が難しい場合でも、一度「肯定文」を作ってから、変化させると簡単に英文を作ることができます。
ただし、「疑問詞」の項目は、そう簡単にはいきません。
なぜでしょうか?
それは、上記の「一般動詞」「be動詞」「現在進行形」「助動詞(can)」とは、決定的に異なるポイントがあるからです。
このポイントが分かれば、「疑問詞」を克服することができます。
それでは、そのポイントを説明しますね。
疑問詞は聞きたい部分(品詞)が消えてしまう
「疑問詞」の英文が、他の英文法と決定的に異なるポイントは、「疑問詞の英文は、聞きたい部分が消えてしまう」ということです。
どういうことでしょうか?
次の例文で説明しますね。
あなたは、英語を勉強します
ここで、「中学英語(英文法)の勉強法~基本の極意教えます~」の記事で紹介した方法である「主語 + 動詞 + 目的語」に分析して文章を考えましょう。
主語 = あなたは (You)
動詞 = 勉強する (study)
目的語 = 英語を (English)
「主語 + 動詞 + 目的語」の順番に並べると、「You study English」になりますね。
これを、疑問文にすると、「Do you study English ?. 」となります。
これは通常の疑問文です。
「通常の疑問文って何?」と思われるかもしれませんが、「通常の疑問文」とは「Yes」「No」で答えられる疑問文のことです。
つまり、「Do you study English?」は、「英語」を勉強しているかどうかを聞きたいのです。
しかし、「疑問詞」の文章は、「Yes」「No」で答えられません。
なぜなら、疑問詞は、分からない部分があり、それを聞きたいときに使う文章だからです。
つまり、「あなたが勉強しているのは知っているけれども、何を勉強しているか分からない」時に、具体的に何を勉強しているか聞きたいときに、「疑問詞」を使うのです。
「Do you study English?」の「English」に相当する部分を聞きたいのですから、ここで分からない部分は、「主語 + 動詞 + 目的語」の中で、目的語の部分を聞いていることになります。
そのため、「あなたは何を勉強しますか?」と質問することになり、その英文は「What do you study?」となるのです。
ちょっと難しいかもしれませんが、まとめますと「What do you study?」は勉強している対象、つまり目的語の部分を聞いているのです。
疑問詞が難しい理由
それでは、疑問詞が難しい理由を説明しましょう。
英語の話をする前に、日本語の疑問詞を説明した方が分かりやすいので、日本語の文章で説明します。
「あなたは、英語を勉強しますか?」という文章を、疑問詞を使った文章に変更してみましょう。
「あなたは、何を勉強しますか?」となりますね。
ここで何かに気付きませんか?
そうです。日本語は疑問詞を使うときに、聞きたい品詞(ここでは目的語)を、疑問詞に置き換えればいいわけです。
もう少し例をあげましょう。
「あなたは、みかんを食べますか?」 → 「あなたは、何を食べますか?」
「あなたは、テレビを見ますか?」 → 「あなたは、何を見ますか?」
「あなたは、本を読みますか?」 → 「あなたは、何を読みますか?」
すべて、目的語(みかんを、テレビを、本を)を、「何を」に置き換えるだけで「疑問詞」の英文が作れますね。
一方、英語ではどうでしょうか?
「Do you study English?」を、日本語と同じように、目的語を疑問詞に置き換えましょう。
「Do you study what?」になります。
もし、日本語と同じように聞きたい品詞を疑問詞に置き換えるだけでいいならば、英語の「疑問詞」の文法はとても簡単です。
しかし、「Do you study what?」では不完全な文章です。
最後の仕上げをしないといけません。
いいですか、これは非常に重要なことなので、よ~く聞いてくださいね。
疑問詞は文頭に移動させないといけない
「疑問詞は文頭に移動させないといけない!!」ということです。
疑問詞は文の途中に置くことはできず、文頭に移動させないといけません。
つまり、「Do you study what?.」の「what」を文頭に移動させてみて下さい。
「What do you study?.」となり、正しい英文となりますね。
学校での「疑問詞」の習い方
学校で「疑問詞」を習うとき、「疑問詞は、まず文頭に置く」ということを習います。
この説明は正しいのですが、より詳しく説明すると「疑問詞は聞きたい事が、文の途中から、文頭に移動する」ということになります。
「同じことじゃないの?」と思われるかもしれませんが、この基本を押さえていないから、疑問詞の英文法で英語が苦手になるのです。
その理由を、私の学生時代の考えから、説明しますね。
疑問詞を使うと、疑問文の部分が不完全な文章になる
私は、学生時代「疑問詞を使うと、疑問文の部分が不完全な文章になる。」と考えていました。
「What do you study?」の英文をもう一度見てみましょう。
文頭に「What」を置いて、その後に「do you study?」と不完全な疑問文が組み合わさると考えていたのです。
疑問詞の文章 = 「疑問詞」 + 「不完全な疑問文」
でも、この「不完全な疑問文」という考え方は、ある意味正解です。
なぜなら、聞きたいことが「疑問詞」として文頭に移動するから、残りは「不完全な疑問文」になります。
しかし、「疑問詞を使うと、疑問文の部分が不完全な文章になる。」という考えで、なんとなくの感覚で英文を作っていたので、難しい問題になると間違うことがありました。
でも上記の「Do you study what?」の「what」が文頭に移動して、「What do you study?」となるという考えを行うようになると、どんな難しい問題でも解けるようになるのです。
「疑問詞」の重要なポイントを教えてもらえると思ったけど、そんなに大したことないな!
そんな風に思われてませんか?
いえいえ、この考えをしっかり身に付けて、さらに応用できるようになると、「疑問詞」の英文法はどんな難しい問題でも解けるようになるのです。
この「疑問詞」は説明することがたくさんあるので、回数を分けて説明しますね。
「疑問詞」は言いたいことが、文頭に移動する。