英語の先取り学習は、子供のためだよね?
いやいや。親のためだよ。
盛んになる小学生の英語教育
皆さん、小学生に英語の先取り学習をするのは、どうしてしょうか?
こう聞かれたときに、おそらく次のような答えがでてくるでしょう。
(1)英語を話せるようになって、将来の幅が広がるようにするため。
(2)早くから始めて、中学生になって落ちこぼれないようにするため。
(3)英検、TOEICなどを受験して、高校入試、大学入試を有利にするため。
うーん、ありがちな答えですね。
でも、本質をついた答えにはなっていないですね。
では、なんのために先取り学習をするのでしょう?
ずばり、親の安心のためです。
サッカースクールでの経験
我が家は長男、次男ともにサッカーをしています。
少年団に属しており、サッカースクールにも通っています。
私は、少年団でサッカーのコーチをした経験もあり、どのような練習、子供に声掛けをしたらよいか、勉強していました。
サッカー少年団では、いわゆる「昔ながらの練習」をしています。
しかし、サッカースクールは、全く考えが異なっています。
子供がスポーツの試合を見に行って、「なんで、もっとボールに食らいつかないんだ?」などと言った経験のある保護者は多いと思います。
次男がサッカースクールに行っている時に、コーチに次のような相談をしたことがあります。
- 「うちの子は、やる気があって動き回る日と、やる気がなくて全く動かない日があります。」
- 「どうしたら、常に動き回れるようになるんでしょうか?」
コーチは以下のように、答えてくれました。
- 「その質問に対する答えですが…」
- 「そりゃ、お父さん。そんなもの、親の都合ですよ。」
- 「子供が、動かない理由は…..」
- 「お腹が空いているのかもしれない。」
- 「早く帰って、テレビゲームをしたいのかもしれない。」
- 「昨日、家でお母さんに怒られたのかもしれない。」
- 「今日、学校で嫌なことがあったのかもしれない。」
- 「いいですか、子供には、子供の事情ってものがあるんですよ。」
- 「それを、なんで今日は動いてくれないんだろうなんて…」
- 「そんなものは、親の勝手な都合なんですよ。」
私はこの言葉を聞いたとき、今まで私が持っていた常識を、根本から打ち崩され、非常に感銘を受けました。
そうなんです。
親の勝手な都合だったんです。
サッカースクールでのレッスン
サッカースクールでは、低学年のレッスンでは、練習前に鬼ごっこを行ったりしています。
当初は、「なんでこんなことするのだろう。練習を早くすればいいのに。」と思っていました。
でも、鬼ごっこをすると、子供のテンションが非常に上がって、サッカーに集中することができます。
そうなんです。
親の勝手な都合で、サッカースクールに無理やりに通わせているのですから、子供が楽しい鬼ごっこをして、子供のモチベーションを上げているのです。
これ以降、サッカー少年団でのコーチの指導方法をがらりと変えることができました。
そして、この経験は、長男の英語の先取り学習にも生かすことができました。
子供の英語の先取り学習
それでは、もう一度、よくある英語の先取り学習をする理由を記載しますね。
(1)英語を話せるようになって、将来の幅が広がるようにするため。
(2)早くから始めて、中学生になって落ちこぼれないようにするため。
(3)英検、TOEICなどを受験して、高校入試、大学入試を有利にするため。
子供のためでしょうか?
ぜ~んぜん、違います。
すべては、親が子供の受験に向けて、安心するためです。
これ、非常に重要なことなんです。
これをきちんと理解していないと、大人だけが先走って、「なぜこの子はモチベーションが低いんだろう」などと考えて、子供に余計な負荷をかけてしまうことになります。