小学生の英語の先取りは、意味があるの?
先取り学習すると、中学の英語の定期テストでは、有利になるの?
このブログでは、長男・次男の経験談より、この質問にお答えします。
本記事を書いた人
医師、英検準1級。国際学会にて、英語で討論する機会あり。
小学生の英語勉強法を研究
長男が小学5年生のときに、中学英語の先取り学習を始める
長男は、現在中学2年生になり、中学3年生までの英語(つまり高校受験英語)まで終了している。
長男は、定期テスト、模試を、試験勉強を全くしないで、90-95点をキープしている。
本記事の内容
小学生の英語の先取り学習は、役に立つの?
現在日本では、小学3年生から、英語教育が始まっています。
小学生の間は、英語に慣れ親しんで、中学生になってから、本格的に英語を始める。
2020年度までは、その考え方で十分でした。
しかし、2021年度から、学習指導要領の改訂により、中学英語が難しくなりました。
小学生3年生からの4年間の英語学習をマスターしたという前提で、中学英語が始まるようになったのです。
そんな状況のため、中学入学前に英語学習を、少しでも有利に進めたい。
そのように思っている保護者も多いでしょう。
しかし、小学生で英語の先取り学習をすると、中学生でどれくらい有利になったかというようことは、あまり知られていません。
また、どのような英語の先取り学習をすれば、効果が上がるのかも、不明です。
このブログでは、小学生で英語先取り学習を行った長男が、中学生でどのような経過をたどっているかも、報告しております。
先日、中学2年生の中間テストが終わったので、報告しますね。
長男の英語学習の経過
長男は小学5年生で英語の勉強を始め、小学生の2年間で、中学英語をすべて終了しました。
英語の勉強は、中学英語の文法の学習を、参考書、問題集を用いて行いました。
英検も3級まで合格しておりますが、英検合格はあくまで「おまけ」です。
30年前に日本の英語教育において「日本人は英文法ばかりしているから、英会話ができないんだ」と批判されていた時代がありましたが、その時代の「典型的な英文法の学習」を長男は行いました。
そして、中学1年生の間に、中学英語(3年間分)の復習、高校受験の受験問題の演習を行いました。
中学1年生の時の成績
長男は、中学1年生の英語の定期テストでは、90-95点をキープしておりましたが、96点以上がとれませんでした。
「中学3年生までの範囲を終わらせているのに、なぜ90-95点しかとれないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
長男は、記号問題を記号で答えなかったり、解答欄を間違えて別の解答欄に解答したり、というようなミスをします。
しかし、英語をしっかり先取り学習してきたため、ミスしても90-95点はキープできると、ポジティブにとらえていました。
さらに、中学2年生になってから、成長してきたのか、そういったミスが減ってきました。
中学2年生の中間テスト(前期)の結果
中間テストの結果は、英語は98点でした。
学年最高点をとることができました。
学年の平均点は、50点です。
点数の分布ですが、30点から70点の間の点数が多く、80点以上が全体の5%、90点以上も全体の5%です。
つまり、英語のテストは、できる人とできない人で、かなり得点差がつく科目となっております。
英語の定期テスト
長男の中学では、英語の定期テストの平均点は50点前後であり、他の教科と比較して低い状態が、中学1年生より続いています。
それでは、なぜこれほど平均点が低いのでしょうか?
それは、2021年度より中学英語が難化しているからです。
学習指導要領が変更になり、小学生で習った英単語、英文法をマスターしているという前提で、中学英語のカリキュラムが組まれております。
「2020年度以前は中学1年生の3学期で学ぶ内容」が、2021年度からは、中学1年生の1学期に出てくるようになったのです。
それにより、一つ一つの文法をきちんと説明する時間を、確保できなくなってきました。
さらに、英文法の出てくる順番も、「レベル1→レベル2→レベル3→レベル4」というように親切な構成ではなく、「レベル2→レベル1→レベル4→レベル3」というように、でたらめになりました。
なんで、そんな不親切な順番になっているの?
そう思われるかもしれません。
しかし、注意しておいてほしいのは、「レベル2→レベル1→レベル4→レベル3」のでたらめな順番も、小学生で習った英語の範囲をマスターしておけば、「レベル1→レベル2→レベル3→レベル4」というきちんとした順番になるということです。
しかし、ほとんどの生徒は小学生時代に習った英語をマスターしていないため、段階的に英文法を学ぶことができません。
そして、英文法は一度理解できないと、その後はずっと理解できないため、英語が不得意な生徒が多くなっているというわけです。
中学1年生の前期の期末テストが終わった9月に書いた「中学英語が大変~中1期末テストの結果~」の記事で、私は以下のことを書いていました。
「今、英語について行けない生徒は、今後もずっとついていけないのでないか?」
この疑問に対する、現在の答えは以下の通りです。
「中学1年生の時に英語を理解していないと、中学2年生でも理解できず、ついていけません」
そして、中学の定期テストは、平均50点前後をウロウロしている訳です。
英語が得意だと、他の教科も有利になる
その中で、長男は、英語の最高得点をとることができました。
そして、その効果は英語だけにはとどまりません。
長男は、英語以外の4教科も、満足できる得点をとることができました。
なぜでしょうか?
長男は定期テストの時に、英語の勉強は、ほとんど行いません。
せいぜい、テストの1日前に、知らない単語を1時間ほどチェックするだけです。
中間テストは5教科なので、実質4教科しか勉強しないですむため、1教科あたりに費やせる時間が多くなります。
さらに、ほとんど勉強しない英語で、高得点をとることができるため、精神的な余裕が生まれます。
さて、冒頭の「小学生で英語の先取り勉強をすると、中学でのような経過をたどるか?」という質問に戻ります。
小学生で英語の先取り勉強をした長男は、中学2年生の1学期でも、英語の定期テストは高得点をキープできているという状況です。
このブログでは、長男が行った様々な勉強方法、経験談を書いておりますので、ご参考にして頂ければと思っております。
はたして、これからも高得点をキープできるのでしょうか?
今後の経過についても、随時報告していきますね。