中学の範囲 英語勉強のコツ

[必見]中学英語のリスニングの勉強法~6つの原因とその対策~

小学生、中学生の子供に英語を勉強させるときに、次のような疑問がないでしょうか?

子供がリスニングを苦手、どうしたらよい?

リスニングのための教材は、どれがいいの?

この記事で、このような疑問にお答えします。

本記事を書いた人

医師、英検準1級。国際学会にて、英語で討論する機会あり。

小学生の英語勉強法を研究

長男が小学5年生のときに、中学英語の先取り学習を始める

長男は、現在中学2年生になり、中学3年生までの英語(つまり高校受験英語)まで終了している。

長男は、定期テスト、模試を、試験勉強を全くしないで、90-95点をキープしている。

✓本記事の内容

子供がリスニングを苦手、どうしたらよい?

「子供がリスニングをできない!!」

そのような悩みを抱えている、保護者も多いでしょう。

「リスニングが上達するためには、リスニング問題を解くことだ!!」

そう思って、やみくもにリスニング問題を解いていませんか?


しかし、ちょっと待ってください。

その方法で、リスニングの能力が上がる人と上がらない人がいます。

単に「聴きとり能力」が低い場合には、リスニングの訓練をたくさん行う必要があります。
(この記事では、聴きとるための能力を「聴きとり能力」、リスニング問題を解く能力を「リスニング能力」と定義します」

しかし、そうでない場合に、リスニング問題ばかり解いていても、リスニング能力が上達しないです。

リスニングが得意になるためには、何が原因で「聴きとり」ができないかを、きちんと分析する必要があります。

「原因分析って何?」

そう思われる保護者もいらっしゃるでしょう。

実は、リスニング問題を鍛えるときに、超重要な原則があります。


「英訳できない英文の聴き取りはできない」ということです。


どういうことでしょうか?

英文の中に、知らない単語があるため、日本語に訳せないとします。

その英文を外国人に話してもらって、理解できるでしょうか?

「読むこと(reading)」ができないのであれば、絶対に「聴きとり」はできないですよね。

当たり前じゃないかと思われるかもしれません。



しかし、この原則をきちんと理解していないため、間違った勉強方法をしていることが多いのです。

リスニングが出来ない原因は、以下の6つが挙げられます。

①英単語を知らない。

②英単語を知っているが、その文章で使われている意味を知らない。

③英語→日本語に訳すのに時間がかかる。

④読み書きの英単語と、英会話の英単語に解離がある。

⑤スピードが早くてついていけない。

⑥英語に特徴的な発音(子音+母音の連結)についていけない。

それでは、一つずつ解説していきますね。

①英単語を知らない。

英語の長文は、知らない単語が20%以上出てくると、日本語に訳せなくなります。

一方、リスニングは10%程度知らない単語が出てくると、理解できなくなります。

 この場合は、リスニングが理解できないのは、「聴きとり能力」に問題があるのではなく、語彙力の問題となります。

 対策は、知っている英単語数を増やすことです。

②英単語を知っているが、その文章で使われている意味を知らない。

 次の例文は、どのように訳すでしょう?

 You work at the shop.

  「あなたは、その店で働いています」になりますね。

 じゃあ、次の英文は?

 This machine works well.

 「 この機械は、調子よく、作動しています。」という意味になります。

どうでしょうか?

「work」は「働く」という意味の他に、「(機械などが)作動する」という意味があります。

「This machine works well」は、文章全体の、すべての英単語の聴きとりができるでしょう。

しかし、全体としての意味が理解できない状況になります。

いわゆる「聴きとれているのに、なぜか意味が分からない」状態です。


これが、「英単語を知っているが、その文章で使われている意味を知らない。」状態です。

この場合の対策も、英単語の意味を増やしていくことになります。

③英語→日本語に訳すのに時間がかかる。

次の例文をご覧ください。

[英文] When I came back home, my mother was cooking in the kitchen.

[日本語訳] 私が自宅に戻ってきたとき、私の母は台所で料理をしていました。

このような英文で、日本語に訳すのに時間がかかる時があります。

それは、「When I came back home」の英文を聴いた時に「私が自宅に戻ってきたとき」と英訳するのに時間がかかり、「my mother was cooking in the kitchen」の英文を聴き逃すというものです。

この場合は、「聴きとり能力」が問題ではなく、「英語⇒日本語を訳すのに時間がかかる」ため、聴きとりができないのです。


この場合は、通常のreading(読み取り)問題での、英語→日本語に訳すスピードを速くする必要があります。

④読み書きの英単語と、英会話の英単語に解離がある。

例えば、study=勉強するという単語に関して、studyという文字を見れば、「勉強する」と訳せても、耳で「スタディ」と聴いてもピンとこないことがあります。

これは、「study」に関して、「読む」の能力は備わっているが、「聴く」能力は備わってないことになります

ここまで、記載すると、もう気づいていらっしゃるかたもいますね!!。

英単語を覚える時は、2種類覚えないといけません。

読み書き用の英単語」と「聴く話す用の英単語」です

「英単語をたくさん覚えても英会話ができるようにならない」という意見を聞かれたこともあると思います。

これは「聴く用の英単語をたくさん覚えていないから、英会話ができるようにならない」ということなのです。

これは、聴きとり能力を鍛えないといけません。

⑤話すスピードが速くて、聴きとりができない。

これは、③の「英語→日本語に訳すのに時間がかかる」とは異なり、話すスピードが速いため、聴きとりができない状態です。

これも、聴きとり能力を鍛えないといけません。

⑥英語独特の発音(子音+母音)の連結についていけない。

次の例文をご覧ください。

I got it.

この英文は初心者ときは、「アイ ガット イット」というように発音しますが、英語のネイティブの発音では、子音と母音が連続するときに連結して、「アイ ガッティット」のようになります。

この「子音+母音の連結」は、英語の聴きとりが難しくなる要素です。

これも、聴きとり能力を鍛えないといけません。

リスニングのための教材は、どれがいいの?

ここまでで、リスニングができない、6つの原因を述べました。

それでは、各々の原因が分かったところで、どのように勉強をすれば良いのでしょうか?

各々に関して説明しますね。

①英単語を知らない。
②英単語を知っているが、その文章で使われている意味を知らない。

これは、英単語の数を増やすしかないです。

有名な英単語帳としては、「英検シリーズ」の単語帳が有名です。

詳しくは、このブログの「市販の英単語帳」、「紙の英単語帳」、「英単語アプリ」、「英単語の小テスト」などの記事をご参照下さい。

③英語→日本語に訳すのに時間がかかる。

英語→日本語に訳すのに時間がかかる原因として、英文を日本語に訳していることが原因です。

「どういうこと?」

そう思われるかもしれませんので、説明しますね。

次の英文を見てください。

She plays tennis in the park after school.

「彼女は放課後に公園で、テニスをします」という日本語訳になります。

リスニング問題が、この1つの文章のみで完結するときには、日本語訳を行い理解するということで良いと思います。

しかし、次の場合はどうでしょう?

She plays tennis in the park after school, and enjoyed it very much.
After she finished it, she came back home.

「彼女は放課後に公園で、テニスをして、非常に楽しみました。テニスを終えた後、家に帰ってきました。」

このときに、「She plays tennis in the park after school」を丁寧に「彼女は放課後に公園で、テニスをします」と訳していたのでは、間に合いません。

「She plays tennis in the park after school」を聴いたときに、日本語訳をしなくても、その場面をイメージできるようにならないといけません。

「でも、それってどうすれば、できるようになるの?」

これに対する答えは、ずばり以下のものです。

話す能力(speaking)を鍛える

詳細は別の機会に、説明したいと思いますが、スムーズに話せるようになると、その英文は「聴きとり」ができるようになるという考え方です。

なぜなら、スムーズ話せる英文は、聴きとりの時に次に何がくるか予想できるからです。

長男はこの考えにより、聴きとり能力が向上して、リスニング問題を解けるようになりました。

話す能力を鍛えるために使用した参考書が「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」になります。

この参考書は、英文法の項目ごとに、分かれております。

左のページに日本語文が掲載されていて、右側に英文の答えが載っています。

長男は、この参考書により、非常に効率良く、話す能力(speaking)を鍛えることができました。

④読み書きの英単語と、英会話の英単語に解離がある。
⑤話すスピードが速くて、聴きとりができない。
⑥英語独特の発音(子音+母音)の連結についていけない。

これに関しては、リスニング問題を、ひたすら解く必要があります。

リスニング問題集で、長男と使用した教材は、「くもんの中学英語リスニング」「英検の過去問」でした。

「くもんの中学英語リスニング」は、英単語のリスニング問題から、中1、中2、中3とレベル分けされた問題構成となっています。

この問題集では、「中1→英検5級」「中2→英検4級」「中3→英検3級」となっていますが、英検の問題集も、おおよそそのレベルで選択すれば良いと思います。

長男は、現在中学2年生で中学英語はすべて終了しております。

その長男が現在使用しているリスニングの問題集は、「英検3級」の問題集です。

長男は「英検3級」は小学校6年生に合格しているのですが、リスニング問題を完璧に聴きとって、合格したわけではありません。

いわゆる、英検のリスニング問題対策を行い、合格しただけです。

そのため、英検3級のリスニング問題にて、本当の「聴きとり能力」を鍛えております。

高校受験のレベル的には「英検3級」のリスニング問題が適していると思われます。

ただし、英検3級のリスニングは、まあまあ難しいため、最初は「英検4級」、人によっては「英検5級」の問題集を使うのが良いかもしれません。

まとめ

① リスニング問題が解けないときには、原因分析を行う必要がある。

②そして、各々に応じた対策が必要である。

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